【資産管理のステップ】老後の安心を手に入れる完全ガイド

なぜ今「資産管理」が重要なのか?

人生100年時代と言われる現代において、老後の資産管理はかつてないほど重要になっています。平均寿命の伸長により、退職後の生活期間は30年以上に及ぶことも珍しくありません。国の年金制度だけに頼るのではなく、自身で資産を適切に管理し、計画的に活用していくことが求められています。

また、高齢化社会の進展により、認知症などで判断能力が低下するリスクも高まっています。厚生労働省の推計によれば、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると言われており、元気なうちから資産管理の準備をしておくことが不可欠です。

資産管理がもたらす自分と家族への「安心」

適切な資産管理は、単に財産を守るだけでなく、精神的な安心をもたらします。計画的な資産管理により、老後の生活費や医療費、介護費用などの見通しが立ち、「お金が足りなくなるのではないか」という不安から解放されます。

また、あなたの意思が尊重される形で財産が引き継がれることで、家族間のトラブルを未然に防ぎ、大切な人たちの将来にも安心を提供できます。資産管理は自分自身のためだけでなく、家族への最後の思いやりとも言えるでしょう。

資産管理の3つの基本ステップ

ステップ1:現状の資産をすべて把握する「資産の棚卸し」

資産管理の第一歩は、自分が持っている資産を正確に把握することです。預貯金や不動産、有価証券だけでなく、生命保険や個人年金、美術品や貴金属なども含め、すべての資産と負債を洗い出しましょう。

この棚卸しにより、現在の正味資産額(総資産から負債を引いた金額)が明確になり、今後の資産管理の方向性を決める基礎データとなります。定期的に(最低でも年1回)更新することで、資産状況の変化も把握できます。

・資産目録に記載すべき項目一覧(預貯金、不動産、有価証券など)

・預貯金:銀行名、支店名、口座種類、口座番号、残高

・不動産:物件の所在地、登記情報、評価額、ローン残高

・有価証券:証券会社名、口座番号、保有銘柄、評価額

・生命保険:保険会社名、証券番号、保障内容、受取人、解約返戻金

・個人年金:金融機関名、契約番号、年金受取額、受取期間

・貴金属・美術品:内容、保管場所、評価額

・負債:借入先、残高、返済期限、担保の有無

・デジタル資産:暗号資産(仮想通貨)、オンラインサービスのアカウント情報

ステップ2:円満な資産承継を実現する「相続対策」

相続は多くの家族にとって人生で初めて経験する複雑な手続きです。事前の準備不足が原因で、相続トラブルに発展するケースも少なくありません。円満な資産承継のためには、遺言書の作成や生前贈与など、計画的な対策が重要です。

相続対策は「争族対策」とも呼ばれるように、家族の絆を守るための重要な取り組みです。特に複雑な家族関係がある場合や、事業承継が必要な場合は早めの対策が不可欠です。

遺言書の種類と正しい作成方法(自筆証書遺言・公正証書遺言)

遺言書には主に以下の種類があります

自筆証書遺言:自分で全文を手書きし、日付と氏名を記載して押印するもの。2020年7月からは法務局での保管制度も始まり、紛失や偽造のリスクを減らせるようになりました。費用は安いですが、形式不備で無効になるリスクがあります。

公正証書遺言:公証役場で公証人が作成する遺言書。証人2名の立会いが必要です。費用はかかりますが、形式不備による無効のリスクがなく、原本が公証役場で保管されるため紛失の心配もありません。

秘密証書遺言:内容を秘密にしたい場合に選択できますが、手続きが複雑なため、あまり利用されていません。

最も安心なのは公正証書遺言ですが、まずは自筆証書遺言を作成し、後日公正証書遺言に切り替えるという段階的な対応も効果的です。

遺留分とは?相続トラブルを避けるための注意点

遺留分とは、一定の相続人(配偶者、子、直系尊属)に法律で保障された最低限の相続分のことです。遺言書があっても、この遺留分を侵害すると、遺留分減殺請求(2019年7月以降は「遺留分侵害額請求」)の対象となります。

遺留分の割合

・配偶者・子・直系尊属のみが権利を持つ(兄弟姉妹にはない)

・法定相続分の1/2が遺留分となる(直系尊属のみの場合は1/3)

相続トラブルを避けるためのポイント

・遺留分を考慮した遺言内容にする

・生前に相続人と話し合いの場を持つ

・特定の相続人に多くの財産を残したい場合は、生前贈与も検討

・不動産など分割しにくい財産については、具体的な分割方法まで指定する

ステップ3:判断能力の低下に備える「生前の資産管理」

高齢になると認知症などにより判断能力が低下するリスクが高まります。判断能力が低下した後では、自分で契約を結んだり、資産の管理・処分を行ったりすることが難しくなります。そのため、元気なうちから将来の資産管理の仕組みを整えておくことが重要です。

認知症などに備える制度(成年後見制度・家族信託)の比較

成年後見制度

・法律に基づく公的な制度で安心感がある

・家庭裁判所が選任した後見人が本人の財産を管理

メリット:公的な監督があり、不正が起こりにくい

デメリット:柔軟性に欠け、手続きが煩雑。不動産売却などに裁判所の許可が必要

任意後見制度

・本人が判断能力があるうちに、将来の後見人と契約を結んでおく制度

メリット:自分で後見人を選べる

デメリット:任意後見監督人の選任など、裁判所の関与は必要

家族信託(民事信託)

・信頼できる家族に財産管理を任せる私的契約

メリット:柔軟な設計が可能で、裁判所の関与なく迅速な対応ができる

デメリット:監督する仕組みが弱く、不正防止策を別途検討する必要がある

選択のポイント

・財産規模や内容(不動産投資や事業用資産があるか)

・信頼して任せられる家族がいるか

・将来必要になる可能性のある取引(不動産売却など) 費用と手間のバランス

【専門家別】資産管理の相談先一覧

どこに相談すればいい?目的別の専門家選び

資産管理は多岐にわたる専門知識が必要なため、適切な専門家に相談することが重要です。目的に応じて、最適な専門家を選びましょう。

ファイナンシャルプランナー(FP):お金の計画全般

ファイナンシャルプランナーは、ライフプランに合わせた総合的な資産設計のプロフェッショナルです。老後の生活設計、資産運用、保険の見直しなど、お金に関する幅広い相談に対応します。

相談内容:老後の資金計画、資産運用、保険の見直し、住宅ローン、教育資金など

費用目安:無料〜3万円程度/回(相談内容や時間による)

選び方のポイント:資格の種類(CFP、1級FPなど上位資格保有者が望ましい)、専門分野、相性

弁護士・司法書士・行政書士:法的手続き(遺言書作成、相続)

法律関係の専門家は、それぞれ得意分野が異なります。

弁護士

相談内容:相続トラブル、遺言書作成、成年後見、家族信託など法的紛争全般

費用目安:初回相談5,000円〜1万円、遺言書作成10万円〜、相続手続き30万円〜

司法書士

相談内容:不動産登記、相続登記、遺言書作成、成年後見など

費用目安:初回相談5,000円前後、遺言書作成3万円〜、相続登記10万円〜

行政書士

相談内容:遺言書作成、終活支援、各種許認可申請など

費用目安:初回相談5,000円前後、遺言書作成3万円〜

税理士:相続税対策

税理士は税務のエキスパートで、特に相続税や贈与税の対策に強みを持ちます。

相談内容:相続税対策、生前贈与の活用方法、不動産の有効活用など

費用目安:初回相談1万円前後、相続税申告20万円〜

選び方のポイント:相続税の申告実績、不動産や事業承継の専門知識

信託銀行:遺言信託・資産承継

信託銀行は、遺言信託や遺産整理業務などの専門サービスを提供しています。

相談内容:遺言信託(遺言書の作成・保管・執行)、遺産整理業務、資産承継

費用目安:遺言信託10万円〜、遺産整理業務は遺産額の1〜3%程度

メリット:ワンストップでの対応が可能、長期的なサポート体制

自治体の相談窓口や無料相談会も賢く活用

専門家への相談は費用がかかりますが、自治体や各種団体が提供する無料相談会も多くあります。

地域包括支援センター:高齢者の生活全般の相談(成年後見制度など)

社会福祉協議会:日常生活自立支援事業、成年後見制度の相談

法テラス:法律相談(収入制限あり)

各専門家団体の無料相談会:日本FP協会、弁護士会、司法書士会、税理士会など

金融機関の無料セミナー:老後の資金計画、相続対策など

無料相談は時間が限られていることが多いため、事前に質問内容をまとめておくと効率的です。また、基本的な情報収集や方向性の確認に利用し、具体的な対策は専門家に依頼するという使い分けも効果的です。

今日から始める資産管理で、豊かなセカンドライフを実現しよう

老後の資産管理は、早めに取り組むほど選択肢が広がります。特に認知症対策は判断能力があるうちにしか対応できないため、先送りせずに行動することが重要です。

資産管理の基本ステップを整理すると

現状把握:資産の棚卸しを行い、全体像を把握する

相続対策:遺言書の作成や生前贈与など、計画的な資産承継を準備する

生前管理:成年後見制度や家族信託など、判断能力低下に備える仕組みを整える

これらのステップを踏むことで、老後の不安を軽減し、自分らしい生活を送るための基盤を整えることができます。

専門家の力を借りながら、ご自身の状況に合った最適な資産管理の方法を見つけ、充実したセカンドライフを実現しましょう。

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ここまでいかがでしたでしょうか。
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